鬼虎川遺跡 第58次発掘調査

鬼虎川遺跡 第58次発掘調査 現地説明会資料

2004年4月17日(土)
東大阪市教育委員会

まとめ

今回の調査では、弥生時代中期の拠点集落として知られる鬼虎川遺跡の集落域の一部を再確認することができました。集落は現在の国道308号線沿いを北端とし、その東部外域に方形周溝墓群などの墓域がありました。中期後半には大規模な整地がおこなわれ(多量の遺物包含)、その段階での土坑墓も見つかっています。本調査では前期から中期にかけての大溝、溝、土坑・ピット群(桂根の伴うものもあり)を検出し、集落がさらに南に広がっていたことを物語っています。弥生土器も多量に出土し、石器、土製品、木製品、動物遺体と多彩を極め、その中でも、弥生時代中期の遺構から土偶が出土したことは興味深い。これからの調査・整理作業の進捗によって本遺跡の性格をさらに探究していきたいと思います。

現地説明会開催にあたり、御協力・御教示いただいた関係各位・関係機関に厚くお礼申し上げます。