平城宮跡東院地区中枢部の調査一平城第423次現地説明会資料

平成20年(2008年)1月19日(土)
独立行政法人国立文化財機構
奈良文化財研究所
都城発掘調査部

※このページの写真、文、図は、すべて当日配布の現説資料からの転載です。

航空写真

調査の概要

平城宮の東部には、南北750m東西250mの張り出し部があり、その南半部(南北350m)を東院地区と呼んでいます。都城発掘調査部(平城地区)では、2006年度以降、東院地区の継続的な調査を再開しております。

調査の結果、多数の大規模な掘立柱建物(一部は総柱)、縦横にはりめぐらされた石組溝とそれに伴うバラス敷きなどを検出しました。従来から言われていたとおり、この調査区でもこれらの建物配置は時期ごとに大きく変えられていることが明らかになり、東院地区の性格を考える上で貴重な成果となります。

遺物は平城宮内としてはさほど多くありませんが、土器・瓦の他に、緑釉■(「石」へんに「専」。せん)(サイト管理者)(りょくゆうせん)、凝灰岩切石、および地鎮(じちん)具の可能性がある灯明皿・緡銭(さしぜに)などが見つかっています。

調査区南半の石組溝とバラス敷(北東から)

東西・南北石組溝の連接部分(北から)

側石・底石・板石の残る石組溝(西から)

出土した灯明皿と緡銭(西から)

石組溝の外側に広がるバラス敷(西から)

平城宮跡東院地区中枢部の調査現地説明会資料添付図版
平城第423次調査 2008年1月19日
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