小阪合(こざかあい)遺跡第40次調査
2006年2月11日(土)
(財)八尾市文化財調査研究会
第3図 奈良〜平安時代前期の河川内出土遺物(一部)
奈良〜平安時代前期にかけて朝廷が鋳造した12種類(
今回出土した皇朝十二銭は12種類の内の7種類で、計23枚を数えます。そのほとんどが未使用で、河川床の粘土上面から出土しました。法量は、径2.0〜2.5cm、厚み0.1〜0.25cm、重さ4〜6gを図ります。
奈良時代以降の律令時代の一時期に貴族・官人支配層が衣服の一部として用いた帯金具で、冠位によって材質に規定があります。今回出土したものは銅製の
※サイト管理者注:□は「金」へんに「誇」のつくりです。
土師器あるいは須恵器に墨書で文字、記号、絵画が書かれているものです。文字の種類には人名、身分、性別、地名、施設等を表すものの他に、埋葬、信仰を表したものがあります。絵画で最も多いのは人面で、土器の側面に眉、目、耳、鼻、口などが描かれています。墨書人面土器は、河川、構、井戸といった水に関係する地点での出土例が多く、「祓(はら)い」に関連するものとも考えられています。
今回の調査では、現在のところ文字[「富」・「歌」・「根□」]、記号で破片数十点、人面土器(土師器襲)は2個分確認しています。今後の整理作業によってさらに増すものと思われます。